PHOTO PRODUCE PORTFOLIO

藤崎里菜 Rina Fujisaki

所属:セルワールドエンタテイメント

FINDER'S INTERVIEW


「私にとってグラビアアイドルとは、ボディビルダーです。」

そう語るのは、中学生でスカウトされ20歳でグラビアデビュー、大手広告代理店に就職後ヌードデビューという異色の経歴を持つ、藤崎里菜である。 

“100年に1人のカラダ”と賞賛されていることが自慢という彼女は、自らと世間のグラビア写真への認識の違いに疑問を投げかける形でこう続けた。

 「グラビアって、鍛え上げた美しい身体を見てもらうためのものだと思っているんです。だから最初に写真集を出した時は性的な目線で見られてしまったことがすごくショックでした。職業柄仕方ありませんが、今もセクシーなことを求められるのは苦手です。」

そんな彼女はFINDER JAPANの撮影をどのように感じたのだろうか。

__撮影の感想

「グラビアは柔らかく女性らしい写真を求められることが多いので、楽しく穏やかに撮影していますが、今回はワイルドさ、強さなどを求められたので緊張感を持ってやりました。私をいかに可愛く撮れるかと試行錯誤して撮るグラビアとは全く違った自分の魅せ方で、自分でない自分に戸惑いはありましたが、それが個性を消すということなんだと思いました。これまでしたことのない撮影だったのでなかなか上手くできず、皆が良いと思うような作品が撮れるまでに時間がかかってしまいました。でも自分にこんな表情があるんだという発見があって楽しかったです。」

FINDERプロジェクトは、ゲストを被写体として捉えての撮影とプロフィールを掘り下げる番組との2部構成となっている。一連の企画を通し、藤崎里菜という女性を被写体としても、1人の人間としても見つめてきた夏木元は彼女についてこう語った。

「勘の良い方ではありませんが、その分努力をするタイプです。真面目なので負の方に振りすぎてしまうところがあり、こちらの要求で考え込ませてしまったかなと思います。陽と陰の振り幅がとても広いのですが、そのあやうさは“可愛さ”という魅力にもなります。陽の発信がもっと上手になれば、それも武器にできるのではないでしょうか。」


__異色の経歴について

「なぜ大手の企業を蹴って茨の道に進んでしまったのかという見られ方をすることが多いのですが、私にとってはヌードになろうと思った瞬間はその道の方がすごく輝いて見えたからそっちを選んだんです。OLのままいってもそれなりに幸せだったと思いますが、今は今なりの幸せがあります。きっとどっちを選んでも後悔はしなかったと思います。一般とは違う道を歩んできたことで色んな幸せを知れたという感じですね。芸能界は辛いですが、まだ何も成し遂げていないし今の藤崎里菜が理想の姿かと言ったらそうではないので、ここで終わってはダメだなという気持ちで続けています。」


__藤崎さんにとって“藤崎里菜”とは

「藤崎里菜という名前になったことで、自分の殻を破り以前は挑戦できなかったこともできるようになったので、自分だけど自分ではない存在……堂々とするための手段、かな。」


__芸能界を目指す人たちへのメッセージ

「私は業界がどういうものかもわからないまま、安易な気持ちで入ってしまいました。それによって後悔している部分も、やって良かったという部分もあります。一度世に出てしまったものは消えないのでそこはよく考えて、それでもやりたいと思ったら頑張ってみれば良いと思います。」

最後に、セクシーなことを求められるのが苦手だという藤崎さんに、もし求められるものが何もなかったらどのような撮影がしたいか尋ねると、彼女は少し俯きはにかみながらこう言った。

「着たい服を着て、したいことをして……私自身が1番楽しい瞬間を撮って欲しいなと思います。」

この先芸能界を生きてゆく彼女が“今なり”ではなく“藤崎里菜なり”の幸せを見つけた時、藤崎さんの1番楽しい瞬間−−今は未だ彼女の瞳にしか映り得ないのかもしれないそれを、我々も見ることが叶うのかもしれない。
 
(ライター・咲月)